パチンコ店は2020年4月1日から原則屋内禁煙となった。これは改正健康増進法によるもの。
しかし最近のパチンコ店を見ると加熱式タバコではあるが、喫煙が可能なホールが増えてきた。
加熱式たばこというのは、火を使わない「アイコス」「グロー」「プルーム」「パルズ」などのことを指す。
なぜ禁煙にも関わらず加熱式タバコは吸えるのか、実際に調べてみることにした。
まずは実際にどれくらいの店舗で喫煙しながら遊戯できるのか。
パチモクと言うサイトで喫煙可能なパチンコ店を検索することができる。
調べた結果は以下の通り。
加熱式たばこ(電子たばこ)が吸えるパチンコ店
各エリアごとに調べてみた。
- 北海道・東北が72店
- 関東・甲信越が741店
- 東海・北陸が100店
- 関西が159店
- 中国・四国が26店
- 九州・沖縄が58店
遊戯しながら加熱式タバコが吸える店舗は、全国合計で1156店舗となる。
やはり一番多いのが東京の276店舗
次が神奈川の151店舗、埼玉県131店舗と続く。
この件数は日々増えており、
2020年7月31日では298店
2021年3月31日では988店
2021年7月末日では1156店となっている。
およそ全国のパチンコ店は9000店舗程。その中の1156店舗ということは約13%。
その13%では遊戯しながら加熱式タバコが吸えるのだ。
今の流れでは今後ますます増えていくだろう。
なぜ加熱式たばこが吸えるのか店舗が増えたのか
禁煙になる以前、特に昭和の時代などパチンコと言えばタバコといえるくらいの代名詞だった。
それが徐々にタバコが有害であることが科学的に証明され、徐々に禁煙となる場所が増えていく。
パチンコホールも例外ではなく、2020年4月より原則禁煙となる。
だがなぜか、建物構造によっては加熱式タバコのみが禁煙OKとなる法改正でもあった。
たばこの煙流出を防止するための技術的基準を満たし、また施設の一部という条件であれば可能であると読み取れる。
- 1フロアの店舗は不可。(一部ではないため)
- 2階建てで、2階部分を加熱式たばこフロアへは可能
- 2階建てで、2階と1階両方→不可。一部ではないため等
※技術的基準を満たす必要がある。店舗内風速などの計測が必要
1フロアのみの店舗では喫煙化はできない。
しかし複数フロアがある店舗では改装によってタバコを吸いながら遊戯できる状況である。
そのため、禁煙によって離れたユーザーを呼び戻すために喫煙可の流れになっている
パチンコ遊戯者は喫煙率が異常に高い
なぜパチンコ店はこれほどまでに、喫煙可能は店舗作りを行うのか。
すでに全国男女併せて喫煙率は19.2%しかない。さらに毎年減り続けている。
だが驚くことにパチンコ・パチスロ遊戯者の喫煙率は57.3%となり、2020年(55.1%)から上昇しているのだ。
一般との差は約3倍。パチンコユーザーの半数以上は喫煙者ということになる。※シーズリサーチ調べ
この数字を見れば店舗側も喫煙可能なホール作りにシフトするのも無理はない。
こんなことでパチンコは健全な業界になりえるのか
今の状況から、今後も加熱式タバコの喫煙可能ホールは増えていくだろう。
それに伴い、離れていた喫煙者も戻ってくるかもしれない。
しかし本当にそれで良いのだろうか。時代に逆行しているのではないか。
今のクリーンな状況から、また昔のようにパチンコ店に戻るのか。店に入ると何とも言えない臭いにおい。隣のタバコの煙を浴びながらの遊戯。加熱式タバコといえども臭い煙はでる。
一般の喫煙率は2割にも満たない。今後ますます減っていき、3年後、5年後には1割程になるのではないか。
現在のパチンコ店は、今のパチンコユーザーを相手にするのではなく、これからの新規ユーザーの獲得に努力すべきではないのだろうか